弁護士職務基本規程改正に関するQ&A(7月12日現在)

(日弁連 弁護士倫理委員会に対する意見書・要望書 特設ページ はこちら

(日弁連 職務基本規程案に関する共同アピールの賛同の呼びかけについて 特設ページ はこちら)

文責:京都弁護士会所属 弁護士 荻原卓司
(私見も含まれているのでご注意ください)

Q1:そもそも、問題になっている弁護士職務基本規程改正案とは何ですか?
   どこが変更されているのですか?


Q2:どうして、弁護士職務基本規程が改正されようとしているのでしょうか。

Q3:守秘義務に関する23条1項が改正の対象になっていると聞きました。
   どのように改正されるか教えてください。


Q4:守秘義務に関する23条2項が新設されると聞きました。
   どのような規程が新設されるか教えてください。


Q5:守秘義務に関する23条の2が新設されると聞きました。
   どのような規程が新設されるか教えてください。


Q6:法令違反行使避止義務に関する14条の2が新設されると聞きました。
   どのような規程が新設されるか教えてください。


Q7:その他の主な改正点を教えてください。

Q8:職務基本規程改正の現在の状況を教えてください。

Q9:一度この改正案は単位会などの意見を踏まえ
   撤回されたのではないのでしょうか?


Q10:今後、どのような流れが予想されるのでしょうか?

Q11:改正案の問題点を簡単に教えてください。

Q12:どうすれば職務基本規程の改正が見送られますか?
    私見でよいのでお聞かせください。


Q13:どうすれば上記の雰囲気・状況を形成することができますか?
    私見でいので聞かせてください。


Q14:(1)意見書の作成(2)アピール文の表明のためには
    どうすればいいですか?

Q15:職務基本規程が改正された場合、どのような不都合が生じると思いますか。
    私見でいいので教えてください。


Q1:そもそも、問題になっている弁護士職務基本規程改正案とは何ですか?
   どこが変更されているのですか?


A1:2018年(平成30年)9月4日に日弁連弁護士倫理委員会が作成し、
   各単位会や日弁連の委員会に照会がなされた
   弁護士職務基本規程改正案をいいます。
   変更点についてはQ3~Q7をご覧ください。

Q2:どうして、弁護士職務基本規程が改正されようとしているのでしょうか。

A2:職務基本規程改正の基本理念として、
   日弁連弁護士倫理委員会が説明していることは
  ① 弁護士の団体がその自治権能に基づいて構成員たる弁護士に対し自律的に遵守すべき規範を提示し、
  ② 厳しい自己規律に依拠した規範の遵守を実現し、
  ③ もって弁護士という職に対する社会の信頼を維持発展させていくこと
 というものです。

Q3:守秘義務に関する23条1項が改正の対象になっていると聞きました。
   どのように改正されるか教えてください。


A3:以下の通りです

(現行)
 弁護士は、正当な理由なく、
 依頼者について職務上知り得た秘密を他に漏らし、
 又は利用してはならない。

(改正案)
 弁護士は、職務上知り得た秘密を保持する義務を、
 その依頼者(依頼者であった者を含む。)に対して負う。
 ただし、次に掲げる場合その他正当な理由がある場合は、
 必要な限度で開示することができる。 
  1 依頼者の同意がある場合
  2 弁護士が自己の権利又は利益を防御する必要がある場合
  3 重大な公共の利益を侵害するおそれがあり、
    その侵害の回復が著しく困難である場合

Q4:守秘義務に関する23条2項が新設されると聞きました。
   どのような規程が新設されるか教えてください。


A4:以下の通りです。
(新設)
  弁護士は、前項ただし書の規定によって職務上知り得た秘密を
  開示することができる場合であっても、
  必要に応じて依頼者及び第三者の名誉及びプライバシーを
  侵害しないよう配慮しなければならない。

Q5:守秘義務に関する23条の2が新設されると聞きました。
   どのような規程が新設されるか教えてください。

A5:以下の通りです
(新設)
  弁護士は、職務上知り得た秘密について、
  依頼者の委任の趣旨にのみ利用し、
  自己のために利用してはならない。

Q6:法令違反行使避止義務に関する14条の2が新設されると聞きました。
   どのような規程が新設されるか教えてください。


A6:以下の通りです
(新設)
  弁護士は、受任した事件に関し、
  依頼者が法令に違反する行為を行い、
  又は行おうとしていることを知ったときは、
  当該依頼者に当該行為が法令に違反することを説明し、
  これを避止するように説得を試みなければならない。

Q7:その他の主な改正点を教えてください。

A7:以下の通りです。

① 依頼者紹介の対価に関する13条2項の改正
(現行)
  弁護士は、依頼者の紹介をしたことに対する謝礼その他の
  対価を受け取ってはならない。

(改正案)
  弁護士は、他の弁護士、弁護士法人、外国法事務弁護士
  又は外国法事務弁護士法人(以下「他の弁護士等」という。)
  に依頼者となるべき者を紹介したことに対する
  謝礼その他の対価を受け取ってはならない。

② 依頼者紹介の対価に関する13条3項の追加
(新設)
  弁護士は、その依頼者を第三者の顧客となるべき者として
  紹介したことに対する謝礼その他の対価を受け取ってはならない。

③ 遺言執行者の利益相反に関する27条6号の追加
(新設)
  遺言執行者として職務上取り扱った遺言の相続財産に係る事件であって、
  当該遺言に係る相続人又は受遺者の依頼によって他の相続人又は受遺者を
  相手方とするもの
  (について、職務を行ってはならない業務に追加されます)

④ 依頼者の利益と弁護士の経済的利益が相反する事件に関する28条本文の改正
(現行)
  「第1号及び第4号に掲げる事件については
  (依頼者が同意があれば職務を行うことができる)」
(改正案)
  「第1号に掲げる事件については
   (依頼者が同意があれば職務を行うことができる)」
※ 参考 28条4号の規程
     依頼者の利益と自己の経済的利益が相反する事件

Q8:職務基本規程改正の現在の状況を教えてください。

A8:以下の通りです。
  2015年6月
    弁護士倫理委員会において弁護士職務基本規程改正の改正に関する
    検討を開始
  2017年10月
    改正要綱案(第1次)の意見照会(単位会、関連委員会など)
  2018年9月
    上記の意見照会の結果を踏まえ作成された改正案(第2次)の
    意見照会(単位会、関連委員会など)
  2018年12月
    上記の意見照会に対する回答がなされる
  2019年4月
    上記の意見照会の結果を踏まえた弁護士倫理委員会での
    改正案(最終案)のとりまとめ作業(1)
  2019年7月
    上記の意見照会の結果を踏まえた弁護士倫理委員会での
    改正案(最終案)のとりまとめ作業(2)

Q9:一度この改正案は単位会などの意見を踏まえ
   撤回されたのではないのでしょうか?

A9:いえ、撤回されていません。
   意見照会の結果を踏まえ、現在。この意見をとりまとめ、
   最終案を作成しているところです。  

Q10:今後、どのような流れが予想されるのでしょうか?

A10:あくまで私の予想です。
   2019年8月~9月
    弁護士倫理委員会 改正案(最終案)確定、
    日本弁護士連合会理事会へ上程
   2019年9月~10月
    上記理事会で審議。可決された場合、12月臨時総会議案に
   2019年12月
    臨時総会

Q11:改正案の問題点を簡単に教えてください。

A11:様々あり、また、様々な方によって異なります。
    問題点の解説の一例はこちらの通りです。

Q12:どうすれば職務基本規程の改正が見送られますか?
    私見でよいのでお聞かせください。

A12:あくまで私見です。
    弁護士倫理委員会又は理事会で、
    「会内合意が得られていない」
    「小規模の改正にとどめようか(あるいは改正自体を見送ろうか)
    という雰囲気・状況を形成することが重要だと考えています。

Q13:どうすれば上記の雰囲気・状況を形成することができますか?
    私見でいので聞かせてください。

A13:(1)多くの方がご自身名義の「意見書」を作成し、多数提出することと、
    (2)多くの方が賛同した説得的な共同アピールを表明することが
    重要だと思います。

Q14:(1)意見書の作成(2)共同アピールの表明のためには
    どうすればいいですか?

A14:(1)についてはこちら
    (2)についてはこちら をご覧ください。 

Q15:職務基本規程が改正された場合、どのような不都合が生じると思いますか。
    私見でいいので教えてください。


A15:当職の意見書・要望書の記載をご覧願えますと幸いです。